年に一度のクリスマス回。
ワタクシの新曲担当曲は「きよしこの夜」(演奏:フェリスフラウエンコーア)でした。
こういう定番曲のアレンジをする場合は特に書く前にいろんなことを考えて、その考えがある程度まとまってから構成プランに移るのですが、このときにまず最初に思ったことは、
「きよしこの夜、みんな何度も何度も歌ってるだろうなぁ…」
でした。
私自身飽きっぽい性格なのもあり、いつも通りの「きよしこの夜」は自分も書いていてつまらないし、幸いこの番組は「こんなこと、やっちゃっていいですかーー??」なこちらのノリに比較的「いいですよーー!!」と返してくれる率の高い番組なので、お嬢様アレンジがいきすぎないポップさに到達するくらいのさじ加減でいこう、と考えがまとまり、更にこれは試し弾きをしていたときに勝手にストーリーが巡ったのですが、以下自分なりにアレンジの拠り所にしたストーリーメモから抜粋です。
・1番
過去。アカペラ始まり。古い教会の中から聴こえてくるような聖なるイメージ。
・2番
現在。カノン、ピアノが加わる。少し動きをもって間奏へ。
・間奏
主旋律のモチーフをアレンジ。折り重なるように気持ちも高揚していく。未来に向かって。
・3番
未来。教会の扉が開く。目の前の風景が室内から屋外に変わる。景色が広がる。(ただし、テンションは上がりすぎない。お嬢様の落ち着きは失わない)
というように自分なりに作った具体的なストーリーメモを元にアレンジしたのが今回の日本名曲アルバム、フェリスフラウエンコーア版「きよしこの夜」でした。
ともすると「やりすぎ」になりそうな、ギリギリラインでまとめてしまったので、演奏側はどうかしら…気持ちがついていかないかな…、と心配しつつ、定番曲に少しでも斬新さを感じてもらえたら、と思っていましたが、これまでもワタクシのアレンジに共感して下さり名演をして下さっているフラウエンの皆さんでしたので、はい、心配ご無用〜♪
指揮者の土屋先生からも「賛美歌のアレンジでなかなかない内容だったので新しく感じられたし嬉しかったです」と伝えて頂きこちらこそ心から感謝の「きよしこの夜」でした。
このようにアレンジプランを事細かに説明することは日頃はありませんが、伝えなくても楽譜から私の想いを感じ取ってくれているなぁと感じる演奏を聴くと、なんとも言えないとても幸せな気持ちになります。。。
他の新作アレンジ曲で個人的に印象に残ったのは、フェリスの「レット・イット・ゴー」。
現在横山だいすけさんと一緒に公演をしている、のだこころさんのソロ始まりソロ終わり、というなんとも贅沢なフェリス版レリゴーでした。
お忙しくご活躍中の のださんと久しぶりに収録でお会いできてとても嬉しかったです!
清らかでいきいきとしたフェリスのレリゴー、フェリスにぴったりだったなぁと思いました☆
そしてこれはめずらしいなぁと思った女声のみで歌われた「ハレルヤ」。
あの印象的なテノールの箇所とか、どうなるのかな?と楽しみにこちらも当日スタジオで聴いていましたが、女声のみのハレルヤ、とにかく華やかで素敵でしたー☆
年内、新アレンジが放送されるのはこの回が最後でしょうか?(アレンジャー放送スケジュールをあまり把握してない…)
現在は年明けに控える収録のアレンジ発注が来始めたところです。
年末年始も時間を作ってアレンジ作業になりそうですが、次回はブログで2017年度放送分まとめ的な投稿をしたいなと。
いったい今年は何曲アレンジしたのだろう。。。
年末ギリギリになるかも知れませんが、2017年のまとめを書いてこのブログも2018年に向かいたいと思っています!