張替夏子の音楽ブログ。

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「浜辺の歌」アレンジについて。

今日の放送ではゲストの幸田浩子さんの「浜辺の歌」が放送されました。

 

早速ですが、以下「浜辺の歌」のアレンジネタバレです。

 

「浜辺の歌」は誰もが一度は歌ったことがあるくらいの有名な曲だし、原曲通りにして、そこにコーラスを足すような形にするかな…、とまずは思いつつ、自分なりに歌詞を解釈している最中に浮かんだ音型や、関連する言葉などを整理していたところ、これはもしや…歌詞の情景をもっと音で表現しても良いのかな?と思い始め、、、


以下、実際にアレンジする際に譜面を書く前にメモ書きする自分なりの資料を、分かりやすく書き直したものです。

 

・1番…「あした」=「朝」という意味。朝日に照らされてキラキラしている水面の表現をピアノ高音域で。
「貝」や「雲」といった具体的な物から感じ取れる「むかしのことぞ、しのばるる」。
そのイメージは各々で良い。断定されていないが、懐かしさを感じている。

 

・間奏…打ち合わせで「当日は2番までと短いので旋律は全て幸田さんで」ということになったので、ここで武蔵野の皆さんのハーモニーを堪能できるように。そして幸田さんの美しい高音が響くようなオブリガードを。

 

・2番…「ゆうべ」=昨日ではなく「夕方、夕暮れ」という意味。陽が落ちる前の僅かな時間に見れる美しい風景。儚い。穏やかな。今日から明日へ。繰り返される日常の中にある自然の美しさ。寄する波、返す波。月の色、星の影。「むかしのひとぞ、しのばるる」。ここでも昔出会った人、家族?を思い出している。

そしてまた朝日が昇る。

 

一貫したテーマは「昔を思い出している、回想している、懐かしく思う」


以上がアレンジする前に自分でまとめるメモ的なものを分かりやすく書き直したものです。

このようにして書き出したものを元にして、音型やモチーフの材料にしていきます。

 

その結果が今回アレンジした「浜辺の歌」でした。

 


よく、「どのようにアレンジしているんですか?」とか、「どうやって作曲しているんですか?」と聞かれることがあります。
(作曲やってる人は必ず一度は聞かれる質問かと…)

 

このあたりの話は本当に人それぞれなのですが、私の場合は「作曲」も「編曲」も、両方この「自分なりのプロットを作るために必要な情報をメモ書きする」ことから始まります。

 

大学生の頃、漠然とした自分の中にある想いをいきなり音にするのではなく、もう少しクリアにしてから譜面に向かった方が五線紙の上に形にしやすく、更にしっかりとした理由の元に音を選んでいけるのではないか、と考えた結果、まずは題材にしたいテーマに沿った「言葉」や「色」、比較的テーマに近い「絵画」や「文章」を紙に書き出したり、資料を集めるところから作曲する作業を始めていました。

 

ちなみに、私のところにはいきなり音が天から降ってくるようなことは滅多にありません…。
降ってくるのを待っていても何も作れないので、何かを手掛かりに、内からじわじわ形にしていく…、という方が近い表現です。

 

この番組で手がけているアレンジに関しても、制作期間が短いときにはこのメモも走り書きになってしまいますが、じっくりとこの作業をする時間があるときにはこの五線紙に向かう前の部分に時間をかけています。

 

そのほうが結果的に五線紙に向かったときに迷うことなく書き進めることが出来るので、私にとっては効率が良いと感じるこのやり方をずっと続けています。

 

とはいえ、繰り返しますが作曲の仕方が人それぞれにあるように、アレンジのやり方も人それぞれだと思いますので…

 

今回は自分なりのやり方をここに書いてみました。

 

原曲を聴いて自分がどう感じたか。
詞を読んで自分がどう感じたか。
どんな音を選びたいか。
どのように音を重ねたいか。
相応しい音はどれか。

 

見通しの良い譜面を書きたいと常に思っているので納得いく形が見えてくるまでは取捨選択の繰り返し。


これが私には非常に疲れる事なので毎回頭から湯気が出そうになってしまいますが、この過程を経て終止線が弾ける瞬間が自分にとっては何にも変えられない尊い瞬間です。

 

なんでこの作業が好きなのか、自分にも分かりません…(笑)

 

というわけで、次回は2時間スペシャル!

発注の連絡も来ていますが〜…

ゆっくりと楽しんで観れますようにー☆
(それは自分次第〜)