張替夏子の音楽ブログ。

張替夏子の音楽活動中心のブログです。

上半期最大の。

忙しい時期が無事に終わりました。

 

先日の土曜日、県外のバレエスタジオにて、毎年恒例の試験伴奏の仕事でした。

 

本番までに何度も合わせに行き、特に大きい学年の子たちとはその都度、テンポの確認やタイミングなどを試験前日のレッスンでもしっかり打ち合わせをして臨みました。

 

今年は7クラス、計120曲。


5時間半の耐久レースでしたが、なんとか完走出来ました。

 

 

毎年のことではありますが、この行事が私にとってのピアニスト業のバロメーターとなっていて、自己練習をしっかり時間をかけてやっても試験を受ける生徒さんたちに迷惑をかけるような事になったら、潔く身を引く覚悟でやっています。

 

今年でバレエピアニスト業も10年目になり、年齢的にもいろいろなところで自分の演奏に歯がゆさを感じることも出てきましたが、今年は生徒さんのお母様からとても嬉しい言葉を伝えてもらえたのです。。。

 

小学校高学年の生徒さんが、


「私、ハリガエ先生がピアノを弾いてくれたら上手に踊れる!先生はひとりひとりの踊りを見ていてちゃんと合わせて弾いてくれるから。あいだとあいだのところが凄いんだから」


と試験前のレッスン後にお母様にそう伝えてきたそうです。

 

それを聞いて、踊りに合わせて弾くことが良いことなのかそうではないのか、私には判断できませんが、少なくとも私のピアノをそういうふうに受け止めてくれた生徒さんがいて、それを伝えて下さったお母様がいて…

 

毎年何かあったら辞める覚悟で挑んでいる試験伴奏ですが(伴奏とはいえ責任重大だと思っているので)、この生徒さんの言葉が励みになって、また来年も頑張ろうという気持ちがわきました。

 

実をいうと体調面でも波があって不安で、今年は試験伴奏は無理かも知れないと思っていた時期もあったので、例年に比べて終わった後の安堵感がハンパなかったのでした。

 

 

それから、今年はこんなこともありました。

 

試験前にスタジオのピアノの調律が入ったのです。

 

「何かリクエストあったら調理師さんに一言書いておいて〜」

 

とスタジオの先生のありがたいお言葉に甘えて、

 

「鍵盤は軽めでお願いします」

 

と書いてきたので、どんだけ軽々弾けるのかなぁ〜〜♪と思ったら、まさかのしっかりタッチ…

 

調律師さんのこだわりがあったのかも知れないし、立ち会ってないのでなんともわかりませんが、省エネフニャ系ピアニストの打鍵力ではちょいキツイレベルでした…
5〜6時間弾くわけだし…。

 

今後のことを考えてのメンテだと思っての、御配慮だったのかなぁ…
それとも「軽めで」なんてリクエスト書いたから気を悪くされたんだろうか…

と気になりつつも、全く新しく生まれ変わってしまったも同然のピアノさん相手にコントロールがなかなかうまくいかず、そっちに気をとられると目がおろそかになってしまったり合わせるとこ合わせられなかったり…

 

ということが本番前の練習にて。

 

年に一度の試験伴奏では毎年何かしらの課題を与えられるのが常ですが、今年はこれかもしれない、と思いました。

 

だから、ホントに、ピアニストさんたちを私はいつも心の底から尊敬しています…。

 

慣れ親しんだタッチのピアノで本番を迎えることなんて出来ないのが当たり前なんだから。


ヘタしたら自分の苦手なタッチのピアノで緊張の中、良いパフォーマンスをしなきゃならないんだから。


「いや、弾きにくいピアノだったんで」なんてカッコ悪い言い訳は出来ないんだから。

 

は〜、やっぱり演奏の仕事は大変だ…、と実感したのであります。
(日頃から突発的なことに対応するのが苦手な性格なので余計。)

 

 

余談ですが、浪人時代から大学1年までお世話になった作曲の先生に、

 

「ハリガエさんね、あなた作曲科に入ったからって演奏の方をおろそかにしてはダメですよ。せめて1つの楽器くらい人前で演奏出来るくらい習得して、演奏家の大変さを身をもって分からなかったら良い作曲家にはなれないんですから。どういう気持ちで演奏家の人たちが本番を迎えるのか、その過程を想像だけじゃなく身をもって体験しなかったら、良い作曲家にはなれないと思いますよ」

 

とずーっと言われていて、しかも作曲のレッスンなのに「じゃあいまやってるピアノの曲弾いて」と言われ、ピアノに関する指導はありませんでしたが作曲の先生の前でピアノを弾くことも…。

 

その当時はその言葉の重みが分からなくても(じゅうぶんビビってましたが…)こうして時が経つと体験とともに実感します。

 

コツコツと1人の世界で五線紙の上に音を構築していく作業の方が自分の性分に合っていると思っていますが、それを形にして人に届けるには「演奏」が不可欠で。


楽譜だけ見てもらってもしょうがないので。

 

だからこそ、「演奏」は自分に合わないからやらない、のではなく、向き合うことで自分が書いたものを「演奏」してくれる方々への感謝の気持ちにつながるんだなと。

 

浪人時代を支えてくださった師匠からはホントに沢山の名言やら語録を頂いたなーと改めて思いました。。。

 

余談がめっちゃ長くなりました。


そんなわけで、バレエピアニスト業の年間一番大変な時期が無事に終わりました〜。


明日は日本名曲アルバムの放送日です。
拙作アレンジは2曲あります。
放送後にまた感想やら解説やら書けたらと思っています。