張替夏子の音楽ブログ。

張替夏子の音楽活動中心のブログです。

閲覧数桁違い

前回投稿した2時間スペシャルフライング投稿をたくさんの方に読んでもらえたようで、その閲覧数にとても驚きました!

 

番組をご存知なかった方や、西城秀樹さん、島津亜矢さんのファンの方などなど、たくさんの方に訪問して頂けてとても嬉しかったです!

 

少しでも番組に貢献出来たらという想いで綴ってきたこのブログですが、閲覧数が桁違いだったことから、西城秀樹さんファンや島津亜矢さんファンの方々の愛や繋がりをひしひしと感じました。

 

放送音楽に携わる仕事をするときには、まず自分の見えない場所で聴いてくれる人がいること、聴いている人がそれぞれにその曲にまつわる想い出やエピソードがあること(この番組に関しては特に)、そのことを忘れずにアレンジャーの立場として番組に貢献する、ということをこの番組で約3年間かけて学ばせて頂きました。

 

今回の2時間スペシャルではまさにそのことを、このブログによって改めて教えてもらいました。

明日は2時間スペシャルです。

明日の2時間スペシャル。
アレンジ新曲放送あります!

 

やさしさに包まれたなら(コールステッラ)
♪北の漁場(島津亜矢さんとJスコラーズ)
♪ブルースカイブルー(Jスコラーズ)


先日、番組のナレーターさんから、直接メールで「ブルースカイブルー」の感想が届きました…。

 

しばらく秀樹ロスだったナレーターさん。
今回のJスコラーズ版「ブルースカイブルー」を聴いて感動したとのことで、、、
番組を愛するスタッフさんから思いがけず感想を届けて頂けて、有難すぎて泣けました。。。

 

収録当日は私もJスコラーズの皆さんの熱演に、感動でスタジオでずっとウルウルしていました。

帰りがけにJスコラーズのメンバーさんが、
「今日もステキなアレンジありがとうございました!」
とお声かけしてくれたので、
「私は何もしてないです、原曲を壊さないようにしただけで!皆さんの演奏のおかげです!」
と言うと、
(秀樹ロスの秀樹ファンの方々にガッカリされないよう原曲尊重の方向性で書いたので特別なことは何もしていない…)
「いや、アレンジのおかげです!」
「いえ、演奏のおかげです!」
みたいなやりとりに…

 

アレンジのネタバレをすると、この曲はフェードアウトで終わるので、エンディングをどうするか自分で決めたことと、2つのメロディーが同時に奏でられるので、その部分をどう合唱で配置するか悩んだこと。

アレンジャーとして頭を悩ませたのはそのくらいだったのですが、演奏者の方やスタッフさんに受け入れてもらえて感謝感謝でした♪


そして、番組2回目の登場、島津亜矢さん!


前回番組で「感謝状〜母へのメッセージ〜」のアレンジを担当させて頂きましたが、その後、島津さんのステージを聴きに行ったり、テレビでもたくさん演歌以外の歌を聴いて感動を頂いていたので、またこうしてお仕事でお会い出来て本当に嬉しかったです♪

 

この日の島津亜矢さんの歌のラインナップの演歌はこの「北の漁場」一曲だけでした。
もちろん何を歌っても素晴らしいのですが、「北の漁場」のリハーサルが始まった途端、島津さんの演歌〜〜!!カッコいいーー!!と、居ても立っても居られず同じく島津さんファンのスタッフさんに駆け寄ってしまいました。。。

 

めーちゃーくーちゃーにー、カッコいいです。
痺れます、本当に。

 

で、アレンジもこちらは3コーラスフルだったので、同じことを3回繰り返すわけにはゆかず(私が飽きっぽいので…)、1〜3番全部違うアレンジとなっています。

 

この番組でしか聴けない「北の漁場」ですので、ぜひ聴いてもらえたら嬉しいです!

 

明日はハンカチを手元に用意して、テレビの前で待機したいと思います。。。

映画の感想

先日、好き嫌いについて書きましたが、そういえば好き嫌いをズバズバと言っていた人がいたなぁと思い出しました。

 

今日のブログは以下、映画の感想です。

 

フジコ・ヘミングの時間

 

以下ネタバレしていますので、観る予定の方はスルーでお願いします!

 

順を追うのは大変なので、覚えているところから箇条書きで…

 

・絵が上手いフジコさん
子供の頃の絵日記が要所要所で出てくるのですが、細かくて色遣いの素敵な絵。
フジコさんのお父様が画家なので、ばっちり血を受け継いでいますね。(ご本人にお父様の記憶はほとんどないそうですが…)
しかもお父様は日本でも活躍した広告デザイナーだつたのですが、娘の活躍死後ようやく日の目を浴びたというエピソードがエンディングに。
フジコさんは「天国にいるからね、会いたいです」と言っていました。

 

・愛ネコちゃんの名前が「ちょんちょん」
フジコさんはパリで3匹のネコと暮らしていましたが、そのうちの1匹のネコちゃんの名前が「ちょんちょん」で、呼ぶたびに可愛かった。
動物を愛するフジコさん。
こちらも「天国で会いたい」と言っていましたが、フジコさんのお祖父様、獣医さんだったので、やっぱり血を受け継いでるな〜と。

 

・物乞いに必ず寄付するフジコさん
映画の最初の方から時々パッと道端の物乞いにチップを渡すシーンが何度も出てくるので、パリで物乞いの姿を初めて見てショックを受けた自分としてはずっと気になるところだったのですが、フジコさんは必ずチップを渡しているとのこと。
「神様に試されてる」というような事を言ってました。
「天使が見てるから」だったかな?

 

・ワールドツアーにて、某国でA1サイズのミニグランドピアノを弾くフジコさん
なんだこりゃ、ありえん!と私も観ながら吹きそうになりましたが、ブエノスアイレスだったかな?
あまりコンサートの常識がないのかなんなのか、フジコさんほどのピアニストでもこんなハプニング(相手はハプニングだと思ってないだろうけど)があるんだなぁという驚きのシーン。
フジコさんもコンサート後のホテルで憤慨しつつタバコをふかしていましたが、こちらが常識だろって思うようなことも相手にとってはそうではなかったり、「本当に大事なところが届かない。聴く人が聴けば分かる。分からない人には全部同じに聴こえるんだろうからこれでよかったと思うんだろうけど」と言っていましたがまさにその通りで、音楽の現場ではしばしば起きてしまう事です。が、繰り返すようですが、フジコさんほどのキャリアのある方でもこんな目に合うこともあるんだと、ここは恐れ多くも勉強になりました。。。
マネージャーもつけない主義のフジコさんなので、いろいろなハプニングは受けて然りなところもあるのかも、、、ですが、あのA1サイズのピアノには目が点になりましたね〜〜…

 

・気の抜けた弾き方を実演するフジコさん
ツアー中も毎日4時間の練習を欠かさないフジコさん。
「今日はあなた(カメラマン)がいたからしっかりやったけど、気の抜けた練習のときもある」と言って、気が抜けたバッハのプレリュードを実演していたシーンが個人的には一番ウケました!
周りで笑ってる人がいなくて1人笑いをこらえましたが、中高時代に疲れて帰ってきて既に抜け殻になっている状態でピアノをさらう自分の姿に重なってしまったので(笑)

 

・絵描きとピアノ弾きは違う、と言うフジコさん
ピアノを弾くということは毎日毎日の訓練が必要だというお話。
「絵描きは途中で描くのをやめてまた再開出来るけど、ピアノは違う。1日サボって飲んだりしてたらすぐに弾けなくなる」
本当にその通り…。
絵描き=作曲(アレンジ)もそうだなと思って聞いてました。
演奏家の皆さんのように毎日何時間も訓練したり、本番前にメンタルのコントロールをする必要はないので、そういう面では同じ芸術でも全く違う日々を送っているかと。
書き手は違うところで禿げそうなくらい苦しみますが、演奏家の皆さんのような瞬間芸術に命をかけるような事はないので…
本当に尊敬です…演奏家の皆さま…!!

 

・海外や国内に沢山別宅があるフジコさん
思いがけずラフマニノフの生家が出てきました!
アメリカにも別宅があるフジコさんですが、
「あそこがラフマニノフの住んでた家」と言ってカメラでパチリ。
ライラック」や「プレリュード」を触りだけですが弾いているシーンが流れて嬉しかった♪
とにかく家が好きで、著名人が住んでいた家を見るのが好きと言っていたフジコさん。
「名前は残らなくていいから、私の家は残って欲しい」と言っていて、そんなこと1ミリも思ったことのない感性だったのでとても驚きました。
下北沢の別宅も出てきました。
「東京は景色がどんどん変わるから嫌い。下北沢も日本らしい小さいものがあるから良いのに。それに気づいてない。良いところに気づいてない」
と言っていました。

 

モーツァルトドビュッシーを弾くフジコさん
コンサートレパートリーとしてモーツァルトの「トルコ行進曲」とドビュッシーの「月の光」を弾いていましたが、あんなに重たいバージョンの2曲を聴いたのは初めて!(良くも悪くも)フジコさん流になっていたのはホントに凄いなぁ、と、フジコさんのリストやベートーヴェンを聴くよりもより強く年輪を感じました。
「月の光」は大学の時に結構真剣に分析しつつレッスンでもしっかりさらった覚えがあるので、もう一度弾いてみたくなりました。

 

・「好き」「嫌い」を口に出すフジコさん
映像で頻繁にフジコさんが「これが好き」「ヤシの木が沢山あって好き」「これは良くない」「嫌い」というつぶやきを聞きました。
フジコさんは歴史のあるアンティークな生地や家具が好きなことはその風貌から分かるほどですが、私も好き嫌いがはっきりしてるなぁと日頃から自分を客観視していて思っているので、なんでも口に出すフジコさんを見ていて面白かったです。
私も心の中で思うことを口に出したらこのくらい「好き」「嫌い」を何に対しても頻繁に言ってるだろうなー、と。。。

 

・「ゾッとしちゃった」が口ぐせのフジコさん
良いことも悪いことも「ゾッとしちゃったの」という言葉を何度も口にするフジコさん。
風貌も個性的ですが言葉の選び方も独特で、聞いていて飽きないです。全然関係ないけどフジコさんのラジオとかやってくれたら夢中になって聴く自信ある。

 

・子どもは反抗期があるけどネコにはない、というフジコさん
とにかく動物を愛するフジコさん。
結婚もせず子どももいないので、身寄りのない子を引き取りたいと言ったそうですが、1人ではダメだと。
それでネコや犬を飼うようになったそうです。
「人間の子どもは小さいうちは可愛いし幸せでしょ?でも大きくなると反抗期があって家を出て行っちゃう。でもネコは最後まで寄り添ってくれる」
とフジコさん。

 

・弟がキョーレツキャラな大月ウルフさん
そして最後に、フジコさんの弟、俳優の大月ウルフさん!
ウルフさんもフジコさんに負けないくらいの超個性的な面白いおじさんでしたが、ご自身が主催した京都でのフジコさんのコンサートのシーンはとても面白かったです。
始まる前にお客さんとコミュニケーションをとるウルフさん。ロビーにいたピアノを習っているという小学校高学年の男の子を見つけて、
「ピアノってのは(音楽ってのは、と言ってたかな?)男がやるもんなんだ!ショパンだって、リストだって作曲家はみーんな男だろ!女の作曲家なんていねーじゃねーか」
みたいな(笑)
いきなりそんなこと言われたって…と男の子もタジタジになっていたに違いない…
たしかに、小学生でも知っているくらい有名なクラシックの女流作曲家っていませんよね。

その時代に職業として成り立つのは男性作曲家だけだったのかも知れませんが、後世に名は残らなかったけど優れた女性作曲家は絶対にいたはずーー!!


そして最後にやっと、フジコさんの「ラ・カンパネラ」をエンディングまで聴けるのですが、ほぼドキュメンタリーな本編の最後なのでこれまたグッときました…!


フジコさんの人生(全然普通じゃない)、フジコさんとお母さんの関係(結構スゴい…)、ドキュメンタリーで垣間見れたフジコさんの長い人生には、やっぱりこの曲がピッタリなのね、と思う瞬間でした。

 

あと、めちゃくちゃ細かいことですが、新しいピアノを前にしてフジコさんが初めて出した音がA minorだったことに、
「ですよね〜、間違ってもmajorじゃ、ないんだよね〜」

と、たまたまかも知れませんが妙に頷いてしまいました。

 

超個性的、超個性派のピアニスト、フジコヘミング。
彼女の生き様がそのまま現れているかのような演奏は唯一無二の音楽であり、自分も今の年齢だからこのように受け止められているのだと思います。

 

これからもフジコさんの演奏、フジコさんの世界を垣間見ることが出来たら嬉しいなと思いました。

いらないいらないと思ってたけど一番大事だったこと

今日は「いらないと思ってたけど一番大事だったこと」についてです。

 

小さい頃ピアノを習っていた人は経験があると思いますが、
「一流のピアニストの演奏を聴きましょう。レコードではなく、なるべく生演奏で」
と言われます。

 

これ、すごく大事なことです。

 

小さな年齢のうちに本物の演奏にどれだけ触れる事が出来たかで、その後の伸びしろが決まると言っても良いかも知れません。

 

作曲でも、

「たくさんの作曲家の作品を聴いて、楽譜を読んで、書き写して、分析しましょう」

と全部言われなくても、どれか1つは言われると思います。

 

これも、とても大事なことなんですよね。

 

偉大な作曲家の作品を丁寧に書き写すことは、ただ読んでいるだけよりも沢山の情報を得られる作業です。

 

でも…

 

「上手な人の演奏聴いたからって、自分はこんなに上手く弾けるようになるわけない」

 

「たくさん曲を参考にしたら、自分が書きたいものが分からなくなるからあんまり聴きたくない」

 

と、生意気にも思っていました。
特に、何に対しても素直に受け入れられない10代の頃は。

 

私は自分の才能を信じて、自分の感性を大事に作曲をするんだから、他の人の考え方なんて必要ない。

ピアノだって、私は自分のやり方で上達していきたいから、他の人の弾き方なんて参考にしない。

 

こうして文章にすると恥ずかしいことこの上ないですが、この頃は本当にずっとこんなふうに思っていました。
口に出したらこの考え方を正す人が出てくるだろうと思ったので、絶っ対に言いませんでしたが…


ところが、この生意気な考え方の私の頭、思いっきりガッッッツーーーン!!!!とぶっ叩かれる衝撃的な出来事がありました…


最初の大学受験に失敗し、浪人生活が始まってすぐの頃。
作曲のレッスン中、(あまりにも何かに固執した考え方の私に気づいたであろう)先生が、


「作曲とは先人の素晴らしい作曲家の作品をひとつひとつ丁寧に分析して模倣していかなかったら絶対に自分の書く力にはならないし、もし貴女が自分の感性を優先して作曲をしているのならそれは作曲とは言わない。そんなに信じられるほど、そこまで大事にするほど、あなたの感性が素晴らしいものとは思わない」


と淡々とお話しして下さったのです。。。

 

今まで、

「曲が作れるワタシすごい!」で生きてきて、周りの人たちも「作曲ができるハリガエサンすごい」

と言ってくれて、そんな環境で育ってきた私が初めて「あーたの感性がナンボのもんじゃい、このうぬぼれ野郎の馬鹿たれが」と言われたのです。
いやそんな言い方全然されてませんが!笑

 

でも自分の脳内ではそんな感じの変換になっていて、もう恥ずかしさといたたまれなさ、自分が信じていた自分の才能なんてなんの価値もないもので、その結果自分は現役合格も出来ず浪人生活を送ることになっている。
そして、3年間は浪人して勉強しないと大学に入るレベルにも到達できないと……

 

この日のレッスン、そして帰り道。
あまりの衝撃でほとんど何も覚えていません。

 

今まで自分が頑なに拒否していた事からもう逃げられない。
目指す大学で勉強したいなら、これを受け入れなきゃいけないんだ。
ずっと信じていたものを自分で手放さなきゃ、通いたい場所には通えないという事が分かった。

 

そうなったら私は切り替えが早いので、腹を括って先生から出された気が遠くなるような課題を毎日コツコツとやり続けました。

 

自分の大したことない感性なんていらないんだ。
私は作曲を「勉強」するって決めたんだ。
と、その後初めて沢山の作曲家の作品と向き合ったように思います。

 

苦手にしていたベートーヴェンシューマンシューベルトも取り組み、ピアノだけではなくモーツァルト弦楽四重奏クラリネット五重奏曲なども書き写して作曲家の気持ちや、楽譜の書き方を勉強しました。

 

そんな中、2回目の受験も失敗に終わりました。

 

でも、このときには自分の勉強内容で何が足りなかったのかを先生が明確に伝えて下さったので、あと1年で何とかなるんじゃないか、とかなり前向きになれたのを覚えています。

 

そして最後の浪人生活となった1年間で取り組んだのは、ブラームスのピアノ変奏曲。

楽譜の模写から始まり、分析を行い、先生からいただいたモチーフでテーマを作り、12〜15くらいのバリエーションでまとめる。


自分の書きたい曲や書きたい世界は一旦置いておいて、ここでやったことはひたすらブラームスの模倣でした。

(なぜブラームスを選んだかというと、自分を出したいと思うような音楽の世界観が一番なかったから。ブラームスなら勉強は勉強で徹することが出来ると思ったから)

 

作曲科の入試には提示された4つのモチーフから1つを選んで自由に作曲する試験があり(制限時間8時間)、自分が2年目の浪人生活で何を勉強したか、恥ずかしいくらい先生方に分かってしまうような内容でしたが、勉強したことは全て出す事が出来て、その年にやっと大学の門をくぐる事が出来ました。


が、くぐってからも予想以上の怒涛の日々でしたが、浪人時代に頭をガーーーンと殴られることがもしなかったら、多分今でもアホみたいに自分を過大評価して、何の基礎的な勉強もすることなく、ただの思いつきだけの作曲の真似事をしていたように思います。

 

いらないと思っていたことは、実はとても必要な事だった。


言葉にすると当たり前のことなのですが、弦楽四重奏を書き写していたときふと、

「さっきからチェロはずっとベースを弾いてるけど、この一音を心を込めて弾いてるんだな」

と思ったのです。

 

例えば三拍子のワルツで、

「ファ(休 、休)、ド(休、休)」

の繰り返しだったとしてもチェリストがそれをぞんざいに扱うわけがない。
繰り返しのベースでも心を込めて弾いてるんだ、と思ったら、自分が同じように三拍子のワルツを弾いたときにちゃんとこのベースの意味を感じて弾きたい。

チェリストと同じ、コントラバス奏者と同じ気持ちでベースを弾かなくちゃ、と思いました。

 

この経験があったおかげで自分の中で楽譜の読み方が変わり、子供の頃からよく言われていた、

「ここは他の楽器の音を思い浮かべて弾いて」

の意味がようやく分かりました。

 

 

考えてみれば絵を描く人も同じように模写をしていますよね。
音楽も同じなんだと思います。

 

作曲するしないに関係なく、演奏している方もぜひ一度、大好きな作曲家の大好きな作品を、模写することをオススメしたいです。

きっと今まで見ていた楽譜の風景が変わり、その大好きな作曲家をより身近に感じられると思います。

好き嫌いを認識すること。

今日のブログは「好き嫌い」についてです。

 

食べ物や色、人の声や風景。
日常的に使うもの。
何にたいしても好き嫌いが多い方だと気づいたのは大人になってからです。


言葉には出さなくても、
「これは好き」
「これは好きじゃない」
とすぐ思ってしまいます。

 

音楽に対してもそうで、
好きな作曲家、
好きな演奏家
好きな楽器、
好きなハーモニー、
好きなフレーズ、
好きなオブリガード、
好きな音色、
好きな調などなど。

 

「そんなに好き嫌いしてると、あとで困るよ?」
と言われたことがあります。
確かにそうだなぁと思っていました。

 

具体的に言うと、好きな作曲家の曲はマニアックなほど知っているのに、好きじゃない作曲家の曲は記憶にも残らないほど知ろうとしない。

 

そうなってしまうと広い知識を得ることは難しい。
「自分が専門としているものに関しては、知らないことを恥だと思いなさい」
と何度言われたことか。

 

自分のこの性格、性分を残念に思うこともありましたが、唯一、好き嫌いが激しいおかげで助かってるんじゃないか?と思う事があります。

 

それはアレンジ、編曲です。

 

編曲の作業は1から作っていく作曲と違い、既に下地があります。
その下地をどんな編成で、どんな展開で、どんなまとめ方をするかという作業になります。

そのときに役に立ったと思うのは、「好きだと思う〇〇」でした。

 

あ、このハーモニーは嫌だな。
(自分の好きなハーモニーにしよう)
この重なり方は好きじゃない。
(自分の好きな重ね方にしよう)
この終わり方は嫌だなー。
(原曲のイントロより間奏の方がカッコイイから間奏のモチーフで終わらせよう)

と、好き嫌いが激しいのでその辺の作業は比較的早く決まります。


簡単に言うと日頃からどっちでも良いかな、という曖昧があまりなく、むしろ物事も曖昧にしておくのが苦手です。

 

ただし、欠点もあります。

好きな配置、好きなハーモニーでアレンジするため、全部似てしまうということです。

 

自由にアレンジして良いと言われると、やはり好きな展開以外の選択が出来ないので、なんだか全部同じような内容になってしまいがちです。

 

私の中では好きなもののオンパレードなので、ひとつひとつの満足度は高いのですが、並べられるとやっていることがだいたい同じという事になり…。


あくまで私の場合ですが、
編曲の作業は自分の「好き」を形に出来る作業かなと思います。


中学二年生の頃、初めて聴いたラフマニノフの音楽に魅力されました。
とにかく聴いていて感動するし、美しいメロディーとハーモニーが心地良かったのですが、
「どういうところが好きだと思うのか、なんでそこが美しいと感じるのか、ちゃんと理論的に説明して」
と、作曲家の先生に言われたことがきっかけのひとつとなって、演奏を追求する方向ではなく、音楽の理論を勉強する方向に進んでいくことになりました。

 

もし、このときにラフマニノフの音楽と出会ってなかったら、ラフマニノフの音楽を好きだと思っていなかったら…と時々考えます。

 

自分の「好き」と「嫌い」を明確にしておくことは不自由を感じることもたまにありますが、私の場合は自分を助けてくれていると感じることの方が多いです。

異常気象の夏の過ごし方

異常気象続きの夏に、メダカの稚魚の世話をしながら、趣味の手芸をしながら、仕事でも何でもない、誰に頼まれたのでも何でもない曲を書きました。

 

仕事で締め切りがある場合は、まず第一にその期日を守らないといけないので、自分の気分やひらめきに頼らず、期日までに間に合わせなくてはなりません。


そのため私は自分の方法として、まずは全体図を全て考えてから五線紙に向かいます。
そうすると8〜9割、悩まずに最後まで書き終わることが出来るからです。

終わり方を考えてから対比になるイントロをつけることもあります。

 

でもその方法の場合、なんでこうなったんだろう?
こういう展開面白いなー!と本人も分からないような奇妙な面白さは失われます。
全てが決まっている安心感と引き換えに、ミステリーツアーさながらの驚きや面白さはなくなってしまう。

 

というわけで久しぶりにその楽しさを感じたくて日頃の反動?というくらいのなんの計画性もなくメロディーを先に書きました。


とはいえ、どこかで関連性を持たせなくては曲として成り立たないので、ハーモニーや音列などはある程度ギリギリ計画的に。

 

約4分で4段落の自由なピアノソロ曲が出来上がりました♪

 

自分でも、なにこれ?と説明できない展開や、どこから拾ってきたんだ?と思うようなモチーフがあったりしてやっぱり面白いです。

 

それを聴いてくれた海の向こうにいるピアニストの友人が、
「ご本人も何だかわからないとの事ですが、世に残った曲の中には何だかよくわからないけれど、みんなが気に入る曲もあるのかな~と思いました。
それで勝手に解釈とか題名とかつけちゃったりして」
とコメントをくれました。

 

確かに、書いたり弾いたりしていると、受け取り手と全く違うイメージを持っていたり、恐れ多くも世に残る作品のタイトルに全く共感できなかったりすることがあります。

 

自分の中ではなかなか良く書けたぞ!と思っても散々な評価だったり、なんの説得力もなく構成的にもイマイチだけどなんか形になってしまった…みたいな曲が意外なほど評価されたり…

 

音楽は明確な点数が出るわけでもないし、誰もが素晴らしいと認めるものでもない。
各々が長い時間をかけて培ってきた感性や、生きてきた経験などから集約された「好み」。
いいな、と思う何かと共感し合えるかどうかに尽きる気がします。


かなりどうでもいい私の「いいな」ランキング。


楽器部門
・ピアノ
・バイオリン
・サックス

 

作曲家部門
ラフマニノフ
スクリャービン(前期)
ショパン

 

調部門
ロ短調
変ホ長調
変イ長調

 

食べ物部門
・めんつゆ
・チョコレート
・ホットケーキ

 

スポーツ観戦部門
夏の高校野球
フィギュアスケート
サッカーワールドカップ

 

理由もそれぞれにありますが…。

 

楽しい作曲はたまにやっておこう。

子供の頃の感覚を取り戻すためにも。

公開収録後編!と小話

先日、公開収録後編が放送されました。

 

後編のアレンジ担当曲は再演で、全体合唱の「今日の日はさようなら」と、こちらも再演でフェリスフラウエンコーアの「さよならの夏」(こちらは残念ながら放送されず)の2曲でした。

 

「今日の日はさようなら」は、2017年ドリームシンガーズのコンサートのためのアレンジでしたが、その頃ちょうど体調不良が続いていて本番に行かれずだったので、こうしてまた再演してもらえて、しかもこんな大大大合唱で、お客様にまで歌ってもらえてとーてーもー嬉しかったです!

 

そして後編では父母、ワンカットのみしか映らずで、ちょっと残念がっていました。。。

 

なぜそんなに映りたい??笑笑

 

ところで、書くことが少ないのもなんなので、以下小話です。

 

私の両親は2人とも私が小さい頃から演歌、カラオケ大好きな両親なのですが、音楽に関しての知識は皆無です。

ただ歌うことが好きで、父は専らムード歌謡や演歌、この番組で私が担当した曲で言えば「さざんかの宿」「くちなしの花」あたりは十八番で、私も小さい頃から聴いていた父の持ち歌でした。

母は何でも歌いますが、小さい頃は三橋美智也をよく歌っていたらしいです。渋い…。

それから自身が中学生の頃にコーラス部に入っていて、市が主催の独唱コンクールで一位になったとか…。

証拠になるものが何も手元にないのでホントかなぁ?と思っていたのですが、母の幼なじみや兄妹が本当だと言うので信じざるを得ません。

 

それから父はサラリーマンの道へ。

母は美容の道へ。

 

そんな両親から生まれた姉妹が2人とも音楽の道に進むのですから不思議なものです。

(二つ上の姉はフルート専攻、卒業後は県立高校の音楽の先生をしていました)

 

このような仕事をしていると、ときどき音楽を習っている子どもがいるお母さん方から、

「どうやって音大に進んだんですか?小さい頃からコンクールに出ないと音大にはいかれないのでしょうか?」

等、実体験を聞かれることがあり、決して優等生の道を来ているわけではない私には何のアドバイスも出来ないのですが、客観的に見て、どんなレベルだろうがどんな幼少期だろうが、

 

「音大に行く子は行くことになるし、行かない子は行くことにならない」

 

に尽きる気がします…

ふざけているようですが、ふざけていません。

ホントにそう思うんです。。。

 

私のように何のコンクール歴がなくとも、出会った先生方の導きによって音大に進学する人もいれば、小さい頃から神童と言われ、数々のコンクールで名を馳せていても、音楽を人生の中心に持ってくるわけではなく趣味にしている友人もいます。

(とはいえ、リサイタル出来ちゃうんじゃないの!?というくらい、一般的な趣味レベルを超えていますし、職業もお医者さんや若くして会社を起業したりしていますが…)

 

それに、音大に入ってから何かのきっかけで作曲に目覚めて作曲家になったり、素晴らしい指導者についたことで元々の才能が目覚めて留学し、演奏家になった友人や、ピアノ専攻で入学して声楽の才能を見出されてオペラ歌手になった方などなど、本当にいろんなパターンがあるんですよね…

 

両親の話に戻りますが、自分たちが音楽が分からないからこそ、手出し口出しをせず、指導者である先生方を信頼してくれたから私も姉も良い環境で音楽を続けられたんだと思います。

 

私は大学を卒業してから会社に就職したり、CDを出したり、リサイタルをしたり、単発でいろんな仕事をしてきましたが、親が喜ぶ姿を見れたのは「日本名曲アルバム」でした。

多分これからも。

 

子どもの将来を心配している親御さんたちがこのブログを読んでいるかどうかは分かりませんが、話の流れでこのような内容になったので、私の実体験しか言えないことですが、何があっても見守ってくれた(今も見守ってくれてますが)両親のおかげで苦しいことがあっても頑張ってこれたと思っています。これからも同じくです。

 

指導者である先生方を信じて、子どものやる気を信じて応援してくれるだけで大丈夫、と私は思います。

 

ところで…

連日の暑さに外出する気も失い、ペットのメダカの世話ばかりしていますが、皆様はこの記録的猛暑の夏をどのようにお過ごしでしょうか…

 

この後はしばらく締め切りもなく、放送もお休みなので、気になったことや小話的な独り言のような投稿をしようかなと思いますが、宜しければお付き合いください。

 

夏生まれなので夏の暑さには強い方だと思っていたのですが、今年はレベルが違いすぎますね!

 

そのおかげか、ゆっくり過ごせそうな夏なので、時間をかけていろいろとインプットしながら過ごしたいと思います。